「ある隣人訴訟事件」とは、幼児を隣人に預けていた間に、その幼児が団地の近くにある溜め池で溺死し、親が隣人夫婦や国などを訴えた事件です。一審の津地方裁判所は、幼児を預かった隣人夫婦に過失があったとして合計五百万円余りの賠償支払を命じる一方、国や三重県などに溜め池の管理責任はないという判決を出しました。
このケースでも、善意から子供を預かった「ふつうの人」の責任追及だけは厳しく行われたわけですが、特筆すべきはその後の展開でした。この一審判決をマスコミは、「近所の善意に厳しい判決」「隣人の好意につらい裁き」などという一方的な論調で報道しました。
その結果、全国から原告(溺死した幼児の親)に非難中傷の嫌がらせかおり、その親の子供はいじめを受け、夫は会社も辞めさせられるなど社会的に厳しい制裁を受けて、原告は訴え自体を取り下げざるを得なくなりました(判決が出た後でも、相手の同意を得て訴えを取り下げることができます)。
この段階では、負けた方、過失があったと裁判所に認定された側か非難を受けたのではないのです。裁判で勝った側かそういう非難を浴びたのです。ちなみに、子供を交通事故などで死亡させた場合だと、賠償金の額はこのケース程度では済みません。この事件で裁判官は精一杯、被告夫婦に有利に解釈して、額をかなり抑えました。
しかも、通常の金銭支払いを命ずる判決ならば、第一審の判決段階で仮執行できる旨の文言が付くことも多いのですが、それもこの判決には付きませんでした。つまり、判決は出たけれども、原告は一銭も手にすべくもなかったのです。
2016年3月8日火曜日
2016年2月8日月曜日
いろいろな排除反応
このような排除反応を統一的に見てみよう。排除反応といっても、病原体がどのような部位や状態にあるかによって、反応に参画する成員に違いがある。はじめに病原体が身体の表面に接触している場合を考えてみると、これは粘膜からの分泌などがその例になる。呼吸器における粘液の分泌完進、消化器における下痢などは、すべてこれに属する。これらの反応は病原体を身体の外に排出することから、病原体の感染環の形成に直接的に役立つことが多い。これを機械的排除反応と呼ぶことにする。
次の段階の反応は、炎症によるものである。これは、病原体が機械的排除反応によって処理されなかった場合に生じる。この場合、病原体は生体の組織や細胞に損傷を与えているので、毛細血管が損傷を受けることと関係して病原体の除去に働くのは、主に白血球といわれる細胞である。多くの病原細菌に対して白血球が食菌作用を発揮し、細胞内に取り込み、細胞の中で殺すことになる。
白血球による排除反応でも十分でない場合には、次の段階の免疫学的機能による排除反応の準備が始まる。炎症による排除反応にしても免疫機能による排除反応にしても、感染症や伝染病の場合には、機械的排除反応と同じく症状として認められることも多い。炎症的排除反応としては化膿がよい例である。
免疫学的排除反応は、種々のウイルスによる病気の場合に典型的に見られる。B型肝炎ウイルスによる肝炎がその例である。これは、ウイルスに感染した肝臓の細胞を特別なリンパ球が破壊するために、肝臓の機能が低下してしまうことによる。麻疹の際の皮膚の発疹などもその一例であるが、いずれもウイルスという異物を、感染細胞もろとも排除しようという免疫学的な排除反応の現われである。
次の段階の反応は、炎症によるものである。これは、病原体が機械的排除反応によって処理されなかった場合に生じる。この場合、病原体は生体の組織や細胞に損傷を与えているので、毛細血管が損傷を受けることと関係して病原体の除去に働くのは、主に白血球といわれる細胞である。多くの病原細菌に対して白血球が食菌作用を発揮し、細胞内に取り込み、細胞の中で殺すことになる。
白血球による排除反応でも十分でない場合には、次の段階の免疫学的機能による排除反応の準備が始まる。炎症による排除反応にしても免疫機能による排除反応にしても、感染症や伝染病の場合には、機械的排除反応と同じく症状として認められることも多い。炎症的排除反応としては化膿がよい例である。
免疫学的排除反応は、種々のウイルスによる病気の場合に典型的に見られる。B型肝炎ウイルスによる肝炎がその例である。これは、ウイルスに感染した肝臓の細胞を特別なリンパ球が破壊するために、肝臓の機能が低下してしまうことによる。麻疹の際の皮膚の発疹などもその一例であるが、いずれもウイルスという異物を、感染細胞もろとも排除しようという免疫学的な排除反応の現われである。
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